その容量、半分でいいんです
集合住宅の幹線計算の需要率について解説してほしい!
- 集合住宅の幹線計算を行ってる方
- サイズを小さくするために需要率を適用したい方
- 集合住宅の幹線需要率一覧
- 幹線需要率の適用方法
ツールの紹介
集合住宅の幹線需要率について
幹線の総合需要率表
戸数 | 総合需要率[%] |
1 | 100 |
2 | 100 |
3 | 100 |
4 | 100 |
5 | 100 |
6 | 91 |
7 | 83 |
8 | 78 |
9 | 73 |
10 | 70 |
11 | 67 |
12 | 64 |
13 | 62 |
14 | 61 |
15 | 59 |
16 | 58 |
17 | 57 |
18 | 56 |
19 | 55 |
20 | 54 |
21 | 53 |
22 | 53 |
23 | 52 |
24 | 51 |
25 | 51 |
26 | 50 |
27 | 50 |
28 | 50 |
29 | 49 |
30 | 49 |
31 | 49 |
32 | 48 |
33 | 48 |
34 | 48 |
35 | 47 |
36 | 47 |
37 | 47 |
38 | 47 |
39 | 47 |
40 | 46 |
幹線の総合需要率表の見方


🔌幹線設計に欠かせない!総合需要率表の見方と計算方法
電力設備の幹線設計では、すべての負荷が同時に最大電力を使うとは限りません。そこで使われるのが「総合需要率」です。この数値を使って、実際に必要な幹線容量を見積もることができます。
📌戸数の確認が第一歩!
幹線設計では、**接続される戸数(住戸数)**をもとに総合需要率を導き出します。
📊総合需要率[%]とは?
総合需要率とは、全体の戸数に対する同時使用の割合を示す数値です。
たとえば…
-
10戸 → 約70%
-
8戸 → 約78%
-
18戸 → 約56%
この割合を基に、必要な電力量を調整します。幹線サイズやCVTケーブルの選定にもこの数値が活躍します。
⚡想定最大負荷[kVA]の求め方
総合需要率を反映したあとに想定される最大負荷容量を以下の式で算出します。
📐想定最大負荷(kVA)= 4kVA × 戸数 × 総合需要率
※4kVAは1戸あたりの基準容量
🔌単相3線式電流[A]に変換!
負荷容量が分かったら、電流に変換します。
📐電流値(A)= 最大負荷容量 ÷ 200V
ここで求めた電流値を基に、遮断器や電線サイズを選定していきます。
🧯遮断器の定格電流を選ぶには?
主幹の遮断器(ブレーカー)は、上記で算出した電流値に対してやや余裕を持った容量を選びましょう。直近上位の定格値が目安になります。
📏CVTケーブルの最小サイズも確認!
幹線用CVTケーブルは、遮断器と同様、最大電流に対応するサイズを選びます。直近上位のケーブルサイズを使うのが一般的です。
🗣見習いペン太のひとこと
🏘️分岐ごとの需要率と建物全体の考え方
幹線は1本だけでなく、建物内の各系統(L1、L2…)に分かれていることが多く、それぞれの系統ごとに需要率を個別に適用して設計を行います。
では、実際の系統に当てはめるとどうなるのでしょうか?
幹線系統 | 接続戸数 | 総合需要率(目安) |
---|---|---|
LA | 10戸 | 70% |
LB | 11戸 | 67% |
LC | 10戸 | 70% |
LD | 10戸 | 70% |
📌 建物全体での需要率:47%
※建物全体にかかる引込幹線は、集約後の負荷に対して別途、総合需要率(例:47%)を適用して計算します。

- 上記幹線系統毎の需要率
LA:10戸 需要率 70%
LB:11戸 需要率 67%
LC:10戸 需要率 70%
LD:10戸 需要率 70%
建物全体での需要率 47%

引込開閉器1次側の幹線サイズ選定
引込開閉器~引込柱間の配線本工事の場合
※電力会社との責任分界点を引込柱とした場合
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ツールの紹介
まとめ
幹線の総合需要率表

戸数毎の幹線需要率一覧(抜粋)

接続される総戸数に対する需要率(ケーブルサイズの選定点毎に適用する)
- Lー1 10戸 の場合 70%
- Lー2 8戸 の場合 78%
- 引込線 18戸 となり 56%

需要率の選定例
上記幹線系統毎の需要率
- LA:10戸 需要率 70%
- LB:11戸 需要率 67%
- LC:10戸 需要率 70%
- LD:10戸 需要率 70%
- 建物全体での需要率 47%
引込開閉器1次側の幹線サイズ選定
- 建物全体での需要率 47%を適用可能
実践的設計手順|マンション編
